CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
about"hiteen-ninja"?
カウンター 無料カジノ特選オンライン 格安ナビゲータ

お問い合わせはこちらへ

◆こちらは、ARI・雁えりか・美川べるのによるTiger&BunnyとP4の絵ブログです。
◆兎×虎、空×折、主花をメインとしたBL要素満載ですので、苦手な方はご注意下さい。
◆無断転載などは何卒ご遠慮下さいませ。
◆当ブログはリンクフリーです。下記バナーをお持ち帰りの上、ご使用下さい。



H.N.J_banner

union&search
◆search◆
メガテンwebサーチ様
LINKS
PROFILE
OTHERS
SPONSORED LINKS
MOBILE
qrcode

◆ハイティーン忍者ジライヤ◆

◆Tiger&BunnyとP4を愛するベルえりARIのブログサイト◆
<< アンダー。 | main | GiFバナー >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | |
悲しみにさよなら



目が合えば、微笑う。
ほんのちょっとだけ、目許と口許が綻んだように見える。

それが彼奴の微笑だと、最近になって気付いた。
「花村」
「花村くん」
「花村先輩」

これが俺の日常。
不満もなければ、特に満たされた心地もないまま、ただ過ぎていくだけの日々。

今日は昨日と同じ一日。明日もまた今日と同じ一日が訪れるだろう。

静かなだけの毎日に、変化を望むことさえ忘れていた。


「陽介」


その呼び声が初めて耳に届いた時。
俺の中のホワイトノイズがいきなり止んだ。

静かだと思っていた世界が、今までどれだけの雑音に支配されていたかを知る。

自分と他者の間に生じている軋轢の音。
胸にまでは届かずに鼓膜を刺激するばかりの、数多の呼び声。


それをいきなり破った奴がいた。
気付いたらもう息も触れるほどの目の前に立っていた。


「陽介」


それは感じた事もないほどに静謐で、やけに息苦しく、けれど心地よくて。

そんな、感情。


「花村と仲いいよね?やっぱ都会者同士ってヤツ?」

「関係ない」

間髪入れずに響いた奴の声が、耳から離れない。
動悸が抑えられないうちは、その言葉の続きを訊ねられそうにない。


「陽介」


俺だけじゃない。奴は仲間をみんな下の名前で呼ぶ。
そうして少し離れた位置から、楽しそうに話す仲間をじっと見つめている。
どこか懐かしいような、刹那いような、やけに静かな、やさしいまなざし。

ふと、目が合う。
奴が微笑う。

ほんのちょっとだけ、目許と口許が綻んだように見える。


それが彼奴の微笑だと、今はもう、知っている。
| - | 18:01 | - | - | |
スポンサーサイト
| - | 18:01 | - | - | |